アジャスターとは

かんたん用語解説
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国内では年間の交通事故数は減少傾向にあるものの平成25年度には全国で629,021件も発生しており数としては非常に大きく、単純計算で1日あたり1,723件になりますので、そうした中では自動車保険を使用するケースも非常に多くなります。

一般的に事故が発生した時にはすぐに保険会社に連絡を入れる事になり、事故の程度がそれほど大きくなければ保険会社とは電話連絡のみで済ませる場合もありますが、一方で保険会社側は事故の申告を受けて車の損傷などを判断してどれくらいの被害額になるかを確認するアジャスターと呼ばれる鑑定人が存在し、被害を受けた車の損害調査業務を行います。

資格の概要について

このアジャスターは損害保険登録鑑定人とも呼ばれており、日本損害保険協会が実施する資格試験に合格し登録されている有資格者となるのですが、保険会社の社員が資格を取得して損害調査業務を行うケースと、損害調査会社に勤めており保険会社から依頼を受けて業務を行うケースもあります。

資格に関しては国家資格ではなく民間資格になりますので、一部では無資格のまま業務を行うフリーランスもいるのですが、日本損害保険協会が実施する試験の有資格者に関しては損害保険登録鑑定人と名乗る事ができ、初級・3級・2級・特殊車などにランク分けされています。

業務の内容について

はな さん
アジャスターは車の損害を判断する鑑定人ということですか?

あかり さん
そうですね。

アジャスターの業務は多岐に渡りますが、車の損害状態を確認して修理費用を確定する業務が代表的です。

アジャスターは事故に際して車の状態を細かく確認し、車の損傷した部位と損傷の内容が一致しているか鑑定を行い、自動車修理工場では修理内容を確かめ修理費用の確定を行うこともあれば、鑑定結果から導き出された状況に基づき見積書を作成する事もあります。

以前は保険金を目的にした詐欺が横行していた時代もあるため業務を行う上では公平性などが担保される必要があり、資格を取得する際には反社会的勢力の関係者は排除されるなど安全が担保されています。

また業務では事故を起こした相手方やその保険会社から弁護士と損害賠償について示談交渉を行うこともありますので、業務内容は非常に多岐に渡ります。

また業務を行う上で必要になる知識も幅広く、交通法令や過去の判例はもちろんのこと損害賠償の知識も必要になりますので、正確な鑑定眼と共に幅広い知識が必要とされます。

また事故では車同士の事故ばかりでなく建物などが損傷するケースもありますので、建築関係・電気関係・機械関係・ボイラー関係などのより専門的な資格を持つアジャスターも存在しており、特定の分野に強いことから専門鑑定人と呼ばれています。

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