先進技術を使ってドライバーの安全運転を支援する先進安全自動車が増えてきています。この先進安全自動車はASVと略して呼ばれる事もありますが、ドライバーがどんな状況でも安全に運転して、事故を防ぐ事が出来るようなシステムを搭載した自動車の事を言います。
先進安全自動車を持っていると、自動車保険で割引を受けられる事があります。どれほどの割引が受けられるのか気になるところですが、まずは先進安全自動車とは一体何なのか考えてみましょう。
先進安全自動車(ASV)って何?
国際的にはAdvanced Safty Vehicle、略してASVと呼ばれています。
具体的に搭載されている技術は、衝突被害軽減ブレーキ装置や車線逸脱警報装置です。
衝突被害軽減ブレーキ装置はAEBSと略されるシステムで、車のボンネットの下やフロントガラスの部分に内蔵されたカメラやレーダーで、衝突の危険のある障害物を検知すると、自動的にブレーキを掛けてくれる技術です。
ドライバーに障害物がある事を警告するだけではなく、ブレーキを制御してくれる高度なシステムとなっています。
車線逸脱警報装置は、わき見や眠気によって車線をはみ出した時に、警報を鳴らしてドライバーに危険を教えてくれる装置です。
他にも前の車と車間距離を保ったまま走行し、前の車が止まる時には自分の車を止めてくれるシステムや、横滑りを防いでくれる装置も先進安全自動車には搭載されています。
ESCとも呼ばれる横滑り防止装置は、車が雪道を走っている時や、ひどい雨の時にハイドロプレーニング現象で横滑りを始めた時に、自動で車両を制御して進行方向を保つようにしてくれる装置です。
これらのシステムは大きな事故になる事を未然に防ぐ技術として注目されています。
先進安全自動車だとどれくらい割引になる?
いつから割引は始まるんですか?
ASV割引と呼ばれ自家用車や小型乗用車であれば、9%の割引を受ける事が出来ます。
ASV割引を受けられるのは契約車の型式発売後3年間のみとなっています。
どうしてこれほどの保険料の割引が受けられるのでしょうか?
それはASV搭載車と一般の車との間の事故率に大きな差があるからです。
運転支援システムを搭載している車の対歩行者や対車両の事故件数、そして追突事故の件数は非常に少なく、保険会社としても保険金支払いのリスクが少ないと判断したと考えられます。
ASV搭載車は購入コストが高いですが、その分事故率が低いですし、自動車保険料も安くなるというのは大きなメリットです。
自動ブレーキ搭載は欠かせない?
先進安全自動車の装備の中でも特に、自動ブレーキは欠かせない装備です。衝突被害軽減ブレーキ装置は、ミリ波レーダーと言った技術や赤外線レーダー、さらには光学式カメラなどの技術を用いて前方の障害物を察知してくれます。
このシステムによってドライバーは警告を受けられますし、ドライバーが意識を失っているなどして警告に反応できない時には、自動で車を止めてくれるので事故を減らす事が出来ます。
衝突被害軽減ブレーキ装置を始め、その他の安全装置の効果を認めて、国土交通省が先進安全自動車の推進を進めています。多くの安全装置が各自動車会社によって開発されていますが、現時点で多く普及しているのが自動ブレーキの装備です。
損害保険料率算出機構は保険料の区分を見直し、先進安全自動車に有利な保険料係数を導入しました。この改定から恩恵を得られるかどうかが決まるのが、自動ブレーキの装着の有無なのです。
先進安全自動車を購入する時には、最低でも自動ブレーキの装着がされているものを選びましょう。
先進安全自動車の今後の保険の展望
エアバッグやABSの技術が始まった当初は、自動車保険でもエアバッグ割引やABS割引などがありましたが、これらの技術が標準装備になった今では、割引率が低くなったり割引制度そのものが廃止されたりしました。
もしかしたら先進安全自動車の保険割引も、今後5年や10年後には廃止になる可能性があります。
先進安全自動車のための割引など、自動車保険には多くの割引制度が設けられています。車の種類だけではなく、利用者の年齢や車を利用する人によっても割引が設定されている事があります。
一括見積もりサービスは、自分の車の情報を指示されたとおりに入力していくだけで、幾つもの保険会社の見積もりを提示してくれます。
割引率の高い保険会社を見つけやすいサービスなので、次の更新の時には役立つツールになります。
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