過失相殺の例(信号ありの交差点における直進車同士の事故)

交通事故
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交通事故の責任を決めるのが過失相殺になります。一般的に過失相殺ではどちらに責任があるのかを決めるのに、似たような事故での判例を元にしています。ここでは信号ありの交差点で、直進車同士で事故をした場合について考えてみましょう。

信号ありの交差点で直進車同士が事故をした場合

少しイメージがしにくいかもしれませんが、信号がある交差点で直進車同士がぶつかってしまう事故は大きく3つのパターンに分けることができます。最もイメージしやすいのは、一方の車は青信号で交差点に進入し、もう一方の車は赤信号なのに進入したといったケースでしょう。

この場合、青信号で直進していた車に過失割合は発生しません。理由としては、赤信号で直進をした車が信号さえ守っていれば、発生しなかった事故だからです。結果、赤信号側の直進車に100%の過失がつきます。

次のケースとしては、黄色信号にて直進した車と、赤信号にて直進した車がぶつかったというものです。幹線道路など大きな道路の場合、一度信号が変わってしまうと長引くことが多いので、黄色信号でも直進する人は多いはずです。

対して、もう信号が変わるから赤信号でも直進してしまったという車と、ぶつかったのがこのケースになります。過失割合についてですが、先ほどの例とは違ってどちらも責任が発生するようです。黄色信号というのは青と違って進めではありませんので、多少ながらも責任が発生するという形になります。

過失の割合ですが、黄色信号が2割で赤信号が8割程度になるのがほとんどです。

最後のパターンとしては、赤信号同士で交差点に進入したというケースがあります。いずれにしても焦ってしまって交差点に進入したという形になるのですが、このパターンでは両者ともに同じ程度の過失があると判断されるそうです。つまり、過失割合としては5対5になると考えてください。

基本的に過失割合とはどの程度交通ルールを守っていたのかが重視されますが、場合によっては度合いが変わってくるケースもあるようです。

例えばですが、最初のパターンですと青信号で直進した車には原則として過失がありません。しかし、赤信号で直進してきた車の方が明らかに先に進入してきたというケースでは、後から青信号の車が交差点に入って、ぶつかったと判断されてしまいます。

  • 結果、交通ルールを守っている青信号の直進車にも過失割合が発生してしまうのです。事故を回避できるのにしなかったと判断されたことが、過失割合がついてしまった大きな理由でしょう。このように飽くまでも判例というのは目安であり、その事故ごとの状況などで過失割合が大きく変わってきます。

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