近年では全国の交通事故による死亡者数について改善されているなどのニュースが聞かれます。
かつて交通戦争とも呼ばれていた昭和30年代から40年代にかけては、年間でおよそ1万6千人の方が亡くなる事もありました。
しかし現在においては2015年までの14年間に連続して人数が減っており、悲惨な事故によりお亡くなりになる方は減少する傾向があるのです。
近年の死亡者数の統計
事故により亡くなられた方の具体的な人数については警察庁より毎年のように発表されており、直近の数年間では2014年度に4113人、2013年度は4373人、2012年度は4411人と公表されております。
このわずか2年間の間でもおよそ300人の減少が見られることは喜ばしい一方で、年間に4000人以上の方が事故によりお亡くなりになる非常に痛ましい現状もあるのです。
この人数は単純計算で1日あたり11名以上の方が全国で命を落としている事になり、また警察が認知した殺人事件は年間で1000件以下になりますので、双方は簡単に比較できませんが事故は身近な所で発生するものと自覚する事が重要になります。
交通事故の死亡者数の特徴について
近年では事故により亡くなられる方にはある一定の特徴があります。
特に2014年度では65歳以上の高齢者の死亡数は2193人にものぼり、これは死亡数全体のうち53%を超える大きな割合になるのです。
なぜ高齢者の方は事故により亡くなられるのか、これは少子高齢化に伴い高齢者数が増えている事がまず第1に挙げられます。
ただ高齢者の方の場合は若い世代と比較して認知機能に衰えが生じることもあり、その点も相まって若い世代と比較すると致死率は6倍ほどにものぼるとされているのです。
これは高齢者自身が車を運転し事故を起こすケースと、また歩行中の高齢者が事故に遭うケースもあり、特に認知機能が低下した方の場合は周囲への注意が散漫になる傾向がありますので、運転者自身のみならず周囲の方も注意が必要です。
また2015年度までの14年間に連続で交通事故による死亡者数が減少している特徴もあるのですが、これにはどのような理由があるのでしょうか。
まず事故により死者数が減少した要因としては、
- シートベルトの着用率の向上・高速走行中の事故の減少・飲酒運転などの危険な事故の減少・歩行者の法令遵守など4点
が挙げられます。
またこれに加えて医療技術が発達したことや、車の性能が向上したことで深刻な事故が避けられるようになった点も要因として挙げられます。
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