高速道路を利用した時に、ETCの便利さに嬉しくなることがあります。毎回止まらなくても料金を精算できる便利なETCですが、実は交通事故の原因にもなっています。
高速道路の利用する際に、ETCによる事故を遭わない為や、事故に遭ったときに過失割合で損をすることがないように、ETCレーンの追突事故について覚えてください。
ETCレーンの追突事故って多いの?
高速道路の交通事故と言えば、一般的に速度超過による事故や玉突き事故などがよくニュースに出てきますが、実はETCレーンの追突事故も多いです。
ETCレーンを通過する際に、何らかの理由でレーンが開かずに急停車して、その車に後方の車が追突するケースがあります。
ある高速道路の区間では、一年間に20万件近くのETC急停車が発生したということです。
ETCレーンで一台の車が急停車すると、後方の車が急停車した車に追突する確率は高くなります。
結果として接触事故や衝突事故が増えているのです。
確かに自分が後方の車を運転している立場で、突然前の車が停車したら、驚いて追突してしまう可能性があるかも知れません。
ETCレーンの追突事故の過失割合はどうなる?
どっちが悪くなってしまうんですか?
過失割合はほとんどのケースで10割となります。
しかし追突時の状況や原因によっては10割の過失が、追突車に認められないこともあります。
基本的にはETCレーンで急停車する行為は、法律で禁止されています。追突した車に過失が10割認められるのは不公平だと思うかも知れません。
しかし追突車が十分に減速していたら防げる事故や、前方に注意をしっかり向けていれば起きえなかった事故がほとんどで、その場合は10割の過失割合が認められてしまうのです。
もし急停車した車の急停止の方法が悪かったとか、急停止の理由があまりにもつたないものだった場合には、追突車の過失が減ることもあります。
法律でETCレーンを通過する車は事前にETCカードを本体に挿入されていて、ETCレーンを問題なく通過できるようにしておくことが義務づけられています。
この法律を遵守していない場合は、急停止した車にも過失がある事になります。
どうして追突してしまうの?
つまり、事前にETCカードを挿入しているかを確認していなかったということです。
当然ながらETCカードが未挿入のために、ETCレーンが開かないので、後続車が止まりきれずに接触や衝突してしまうのです。
高速道路ではETCレーンの手前から、カードの挿入の確認を促すような仕組みがありますが、それでもETCカードの入れ忘れがあるのです。
もし高速道路でETCレーンを利用する予定がある時は、事前にETCカードを挿入しておくようにすると安心です。
まれにETCカードに問題があり、挿入しているのにカードが認識されていない時もあります。ETCカードの有効期限が切れていたり、ICチップの部分が腐食していると機械が読み取れない時があるのです。
カードを挿入したときには、カードを読み込んだかどうかを必ず確認してください。
よくあるケースを分析
ETCレーンの追突事故の過失割合を巡って、裁判になることが少なくありません。
よくある判例としては、ETCレーンで前を行く車のETC機器に不具合が発生し、その車が急停車したために、自分の車が追突してしまったものです。
前にいた車のETC機器が通信エラーとなってしまい、ゲートが開かずに急停車してしまったようです。
このときは、追突した車の過失割合が10割になりました。なぜならETCレーンの速度制限は20km以下で無ければならず、後続車が20km以下で走っていたら追突することは無かったと判断されたからです。
自分が追突しないためにも、いつもETCレーンを通るときは20km以下で走るようにしましょう。
常に安全運転を心掛けることが大切です。
別の判例は前の車がETCカードを挿入するのを忘れて急停車し、そこに自分の車が追突したケースです。
この場合は、追突した車の過失割合は8割、急停車した車の過失割合は2割となりました。先にいた車の明らかなミスゆえの事故なので、追突車の過失割合が10割では無くなったのです。
しかし後続車の速度が高かったり、ブレーキのかけ始めの地点が遅かったりすると、過失割合が10割になることがあります。
ETCレーンの追突事故が高速道路の交通事故の大半を占める昨今の状況の中で、ETCカードの装着確認、ETCレーンでの減速は交通事故を防ぐために非常に重要なポイントです。
しかしどんなに気をつけていても起きてしまうのが交通事故です。
事故が起きたときに過失割合に関係なく、車に乗っている同乗者を手厚く補償してくれる自動車保険に入っておくのは大切です。
一般的な相場や保険の適正価格がすぐに分かる一括見積もりサービスで、自分も同乗者も安心できる自動車保険を探しましょう。
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