自動車保険と一言で言っても、実際には取り扱っている保険会社が沢山あり、それぞれの会社がプランや特約などを幅広く提案しています。
ですから初めて自動車保険に加入しようという方は、一体何から考えたらいいのかさえ、わからなくなってしまうかもしれません。
こちらでは、自動車保険に関する知識が全くない初めて自動車保険を選ぶ方に向けて、保険選びに関する基本的な事をわかりやすく紹介していくので、参考にして下さい。
同居している家族が自動車保険に加入していないか確認
自動車保険の保険料というのは、過去に事故を起こしていたり、逆に事故を起こさない期間が長かったりという事に応じて分かれている等級によって決定されます。
事故を起こさなかった期間が最も長ければ20等級になって、保険料も1番安いことになります。
初めて自動車保険に入ろうとすると、基本的に6等級からのスタートです。
そうすると保険料は安いとは言えない金額になります。
また等級だけではなく、年齢も保険料に影響します。
若い人ほど保険料は高くなるのです。
保険会社の選び方
自動車保険は、大きく代理店型と通販型に分けることが出来ます。
特徴はそれぞれ次の通りです。
- 保険についてプロフェッショナルな担当者が最適な保険を提案
- プランや特約の種類が全体的に豊富
- 長期分割を利用可能
- 車を購入する際の販売店での加入するのもお勧め
車を購入した時に、その販売店のスタッフがお勧めしてくる保険が代理店型の自動車保険です。
例えば、東京海上日動や三井住友海上があります。
- 自分でプランを選択して申し込む
- 保険料は安い傾向
- プランや特約は少なめ
- ネットの一括見積り等で比較し安い保険を探すのもお勧め
- 外資系も参入
通販型の自動車保険と言うのは、テレビのコマーシャルなどで「保険料が安くなる」等の宣伝をしている保険の事です。
PCやスマホを使いネット経由で申し込みを行うのが主で、代理店などでの中間マージンが発生しないため、その分保険料が安くなっています。
例えばチューリッヒ、ソニー損保、イーデザイン損保などがあります。
自動保険の補償内容
初めて自動車保険に加入しようという方は、自動車保険にどんな補償があるのかもご存じない方が多いと思いますので、ここでそれぞれの補償についてご説明いたします。
それぞれの保険会社によってプランや特約は様々ですが、最低限加入しておいた方が良いと思われる内容に加え、保険料が大きく左右するような部分についてもご紹介したいと思います。
対人賠償
対人賠償は自動車保険にとって、最も基本的な部分と言えます。
運転していて万一にでも交通事故を起こし、加害者となってしまった時に被害者に対する賠償金を補償するものです。
もしも被害者が死亡したり重度の後遺症を抱えてしまったようなケースでは、賠償金は数億円にも上ることもあります。
ですから対人賠償は必ず「無制限」に設定するのが重要です。
自賠責保険があるから大丈夫という事ではないのです。
絶対に任意保険も加入しないといけない理由は、この対人賠償が高額になる可能性があり、保険に入っていないとそれを支払うために人生を費やすことになる可能性があるからです。
対物賠償
自動車保険の中で、対人賠償と並んで重要な部分と言えるのが対物賠償になります。
交通事故を起こし加害者となってしまった際に、被害者の物を壊してしまった場合に補償されます。
車同士の事故でこちらに責任があれば数十万から数百万の賠償を請求されますし、もしもお店などの施設に車をぶつけて壊してしまったら数百万以上、また電車など大きな規模の物損事故になれば数千万円単位の賠償が必要になってきますので、こちらも必ず「無制限」で加入しましょう。
自動車保険の中で、対人賠償と対物賠償が相手に対する賠償です。
ここはしっかりと加入しておいてください。
また余裕があれば対物超過費用特約を付ける事をお勧めします。
こちらの特約は保険会社が計算した賠償額と、被害者が請求してくる賠償額に差があった時でも、50万円を上限に補償してくれるというもので、事故が起こった際のトラブルのリスクが少なくなります。
人身傷害
車に乗っている人が交通事故によって死傷してしまった場合の補償が人身傷害です。
保険会社によっては、車に乗っていない時の怪我などの補償もセットにしている場合もあります。
車を運転し事故を起こしてしまうと、死亡する可能性や重度の後遺症が残ってしまう可能性と言うのは、どうしてもあります。
特に家族がいる方、また他人を乗せる機会が多い方は必ず加入しましょう。
補償の額は3,000万円から無制限で設定できることになっています。
初めて自動車保険に加入するような方の場合は、3,000~5,000万円程度が良いと思います。
扶養家族がいるような方の場合は7,000万円~1億円で設定するのがお勧めです。
搭乗者傷害
搭乗者傷害は人身傷害と内容が重なりますが、交通事故で使用した場合に支払われる補償になります。
何が特徴かといえば、保険金の支払いが早い事です。
死亡事故の場合などでは、保険金の支払いは裁判などが全て終わってからとなる事が少なくありません。
怪我をしてしまって入院する事になったり、手術をした場合であっても、人身傷害は完治してからの精算です。
しかし実際にはすぐにでもお金が必要という場合もあり、そのような時に症状や最初の診断の内容によって、素早く保険金の支払いがされるのが搭乗者傷害です。
怪我した時や死亡時の補償を手厚くしたい方にお勧めです。
車両保険
自分が所有している車に対する保険になります。
自動車保険料の中で、1番費用が高くなる部分で、次のような3つの種類があります。
- 一般タイプ(フルカバータイプ)…自損事故も含め車が傷ついたら無条件で保険修理できます。
- 車対車(エコノミータイプ)…車同士の事故で相手がいる場合のみ保険適用になります。当て逃げや自損事故では補償されません。
- 限定A…限定Aは車対車とセットのケースが多く、単体では加入できない保険会社が多くなっています。Aはアクシデントの頭文字で、運転者に過失がない場合の災害に対する補償です。例えば飛び石でガラスにひびが入った時などに使えます。また台風や地震のあどの災害時にも補償されます。
車両保険は保険料が高いにもかかわらず、使うと等級がダウンしてしまうために実際車が傷付いても使わなかったという人もいます。入るかどうかは慎重に検討した方が良いかもしれません。
代理店型なら長期分割も検討
事故があり保険を使ってしまうと、次回保険を更新する際に基本的には3等級下がる事になります。
自動車保険に初めて入った人だと、スタート時の6等級から3等級に下がってしまう事になり、それによって保険料が大幅に上がる事になります。
そのようなリスクを避けるのには、代理店型の自動車保険で取り扱う長期分割の保険です。
この長期分割というのは、通常1年契約の自動車保険を3年契約にし、その事で3年分の等級と保険料が決定します。
そして3年の契約が満了した時に、その期間の間の事故件数によって次の等級が決まる事になります。
以下の表を参考にして下さい。
自動車保険の等級の変化
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|
事故がなかった場合 | 6等級 | 7等級 | 8等級 | 9等級 |
1年目に事故を起こした場合 | 6等級 | 3等級 | 4等級 | 5等級 |
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|
事故がなかった場合 | 6等級 | 7等級 | 8等級 | 9等級 |
1年目に事故を起こした場合 | 6等級 | 7等級 | 8等級 | 5等級 |
1年目に事故を起こした場合で比較すると、4年目に5等級になるのは同じですが、それまでの2年間が全く違います。
等級が低い時に3等級下がると、保険料への影響はとても大きいので、初めて自動車保険に加入する際には、長期契約も選択肢に入れるとよいと思います。
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