自動車保険の保険料はどのようにして決まるか

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一般的な生命保険や医療保険の保険料と言うものは、保険金額がいくらかという事が基となって決められています。
大きい金額の補償を求めれば、当然その分保険料も高くなると言う仕組みです。

自動車保険も考え方としては基本的には同じと言えますが、生命保険などと違うのは、保険金額が保険料を決める際に確定していないという事です。
例えば無制限で付ける事が多い対人賠償保険などの補償金額は、実際にいくら給付される事になるのかは、その時にならなければわかりません。

なので自動車保険の保険料は、契約した人が自動車事故を起こすリスクがどの位あるのかという事を考慮し算出します。

統計的に自動車事故を起こすリスクの高い人は保険料も高くなり、その逆もまた然りという事です。
実際にどのような要素が保険料の決定に関係するのかを見て行きたいと思います。

車の種類

保険料の決定を左右するのは、まずは車の年式や車種によります。
自動車保険の見積もりを出してもらう際にも、必ずこの部分は問われるところです。

先述の通り、自動車保険の保険料は事故のリスクによって決定するため、事故が起こる可能性が高い車は保険料が高くなるのです。
例えば、スピードが出るスポーツカータイプの自動車であれば、当然スピードを出す人が多い上に、遠くまでドライブなどをする機会も軽自動車などに比べると多いと考えられます。
また車両保険に至っては、車そのものに掛けられる保険ですから高級車であればあるほど保険料は高くなります。

この事から一般的は保険料が高いのはスポーツカーや高級車であり、一方でファミリーカーや軽自動車は保険料が安い傾向です。
実際には車種や年式によって決められている料率を基にして保険料は計算されます。
トヨタの車で例を挙げれば、カローラなどのファミリーカーは料率は低く、クラウン、エスティマなどは標準、セルシオは料率が高い車になります。

運転する人の属性

自動車保険の保険料の決定に関係する項目として、次に挙げられるのは契約者の属性です。

生命保険や医療保険と違って、年齢が低い人の方が保険料が高くなります。
死亡や病気のリスクが低い若い人の方が、生命保険や医療保険では保険料は安くなりますが、自動車保険の場合では、逆に若い人の方が事故のリスクが高いと統計上出ているので、保険料が高くなってくるのです。

そして年齢が上がって行くと自動車保険の保険料は下がって行きますが、40代を超えるとまた保険料は上がって行きます。
これは単純に高齢者は事故のリスクが上がるためです。
要するに一般的には30~40代の方の保険料が1番安くなると言えます。

尚、契約者本人以外がその車を運転している際に事故が起こってしまったケースでも自動車保険で補償される事になっています。
なのでその車を運転する人の中で1番若い人を基準にして、保険料は算出される事になります。

そしてゴールド免許を所持している人も保険料は安くなっています。
今まで事故や違反がなく安全な運転をすると評価されるからです。
実際にはペーパードライバーでゴールド免許と言う人もいるため、一概にそうとも言えない部分がありますが、ひとつの目安になっています。

車の利用状況および運転者の範囲

自動車保険の保険料は車の利用頻度なども考慮されます。
毎日通勤などに車を使用する人と、休日に時々運転する人とでは事故に遭うリスクは異なります。
また走行距離も参考にされる要素になります。

運転者の範囲も考慮されるひとつになります。
契約者以外に運転する人を限定して保険料を安くする事もできます。
保険会社によって多少違いはありますが、下記が一般的な区分になります。

  • 本人のみ
  • 本人および配偶者
  • 本人・配偶者・同居親族

このように運転者を限定する事で、事故のリスクを狭め保険料を下げる事が出来るのです。

地域

自動車保険の保険料は実は都道府県によって異なっています。
統計的に交通事故の多い都道府県では、保険料が高くなります。
これは状況によって変わるものなので、それとともに保険料も改訂されています。

現在保険料が高いのは北海道や愛知県で、逆に沖縄県は安くなっています。
沖縄県が保険料が安いひとつの理由としては、鉄道が県全体に普及していないため多くの人が自動車を所有し、県内の自動車保険の加入率が高い為に、割引がされていると言う事があるようです。

等級

自動車保険の保険料を決定する最も大きな要素が「等級制度」です。

今までご紹介してきた要素は統計を基にリスクを考え保険料を計算していましたが、こちらの等級と言うのは、その契約者本人がそれまで事故を起こしたか、起こしていないかと言う事で判断されます。

等級は1~20の範囲になっていて、1番初めに自動車保険に加入した時の等級は「6」になります。
しかしその後事故を起こしてしまうと、次の契約で「3等級」に下がる事になってしまいます。
逆に事故を起こさなかったなら、次の契約の際には等級が上がって保険料が安くなります。
ようするに等級が低いほど保険料が高くなるという事です。

各種の割引

以上でご説明したような要素によって、自動車保険の保険料と言うのは計算されていますが、時にその保険会社ごとに各種割引制度を設けているケースもあります。

例えば、既に自動車保険に加入している人が2台目の車を同じ保険会社で加入しようとした時に適用される割引や、走行距離が少ない人が割引される制度、またエコカーやエアバック、ABSなど車の性能による割引などもあります。

その他にも早めに契約更新を行った時の割引や、インターネット経由で申し込んだり、紙による保険証券の発行を希望しない事で割り引かれる事もあります。

これらの割引は保険会社によって様々なので、自動車保険を選ぶときにはチェックするようにしてみて下さい。

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