自動車保険に加入する際には、インターネットで加入できる通販型の保険が非常に便利で、様々見比べる中で費用の面でも安く抑えることができるのですが、このように保険が多様化したのは意外にも近年に入ってからの事で、1998年に自動車保険の自由化が行なわれた事で現在の形に大きく変わりました。
自由化以前の保険の状況とは
この1998年以前の国内の状況は今では考えられないほど消費者には不自由が強いられており、保険各社は保険に関わる条件や補償内容から保険料に至るまでいずれも横並びにされており、どこで契約をしても代わり映えのない状況にありました。
以前より国は様々な業界において護送船団方式と呼ばれる政策を採用しており、それぞれの業界において企業が倒産するなど落伍者を出さないよう監督官庁が業界や産業全体を管理や指導を行い、業界全体で収益や競争力を確保することを目標とする政策を実施してきました。
特に金融機関においては倒産した場合に企業だけでなく個人の利用者にも損害が出ることから、そうした不利益より一般国民を守る意味合いもあり、その結果として国内では企業同士の過当な競争が抑えられ企業が存続すると共に、そこに努める従業員も安定した雇用を享受する事ができました。
保険業界においても自動車保険料率算定会が算定を行なった保険料について保険各社が使用することが義務付けられており、自由競争が制限されていずれの保険料にも差が生じない状況にありました。
規制改革により変わった事
しかし1996年に行なわれた日米保険協議の最終協議において、これまで規制されていた生命保険と損害保険について日米相互に参入することが解禁されたことで自動車保険が自由化されることになります。
これまでと大きく変わったのは使用が義務付けられていた保険料率が廃止された点で、これ以降はそれぞれの保険会社が独自のデータに基づいて自由に保険料を決定する事が可能になり、企業間に競争原理が働いて低価格帯の保険が登場するようになりました。
また改革が行なわれた事で保険の販売方法にも変化が生じて、従来の電話による勧誘だけでなくインターネットを介した通信販売が行なえるようになり、いわゆる通販型の保険が登場するようになりました。
この通販型の場合は代理店を通さず保険会社と直接契約できることから中間マージンを無くして安い費用で契約できるようになり、この点においても保険料を抑えられることから消費者には大きなメリットになります。
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