子供が免許を取得して家の車を運転するようになると、子供も補償の対象になるように自動車保険の契約を変更する方がほとんどだと思いますが、その際にケースによっては保険料が年間で10万円程も上昇する可能性があります。
何かいい方法はありますか?
子供を補償の対象にする際に、できるだけ保険料を低く抑えるのにはどうしたらいいのか、その方法についてご紹介したいと思います。
子供が運転免許を取ったら必ず保険契約を見直す
お子さんが免許を取ったら、車を運転する前に必ず自動車保険の契約を見直す事が必要です。
もし見直し前に「ちょっとだけだからいいか」などと軽い気持ちで運転し、万一その際に事故を起こしたりした時には、自動車保険では一切補償がされません。
免許を取ったばかりの人が事故を起こす確率は大変高くなっています。
必ず見直しを行ってから運転させるようにしましょう。
保険に加入してから運転するようにしましょう。
変更するのは年齢条件と運転者条件
子供が免許を取ったら、自動車保険の中の「年齢条件」と「運転者条件」を変更する必要があります。
この2つの条件が正しく変更されていないと、子供が事故を起こした時に補償が受けられなくなります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
見直す条件1 年齢条件
子供の年齢に合わせた変更が必要です。
- 全年齢補償
- 21歳以上補償
- 26歳以上補償
- 30歳以上補償
- 35歳以上補償
子供が運転する前には、大抵の場合親の年齢に合わせた設定になっているはずです。
それを子供の年齢に合わせて変更しておかないと、子供が事故を起こした時に補償されない事になってしまいます。
例えば子供が18歳で免許を取ってすぐに運転するような場合には、「全年齢補償」に変更する必要があります。
見直す条件2 運転者条件
自動車保険の運転者条件が「本人限定」もしくは「配偶者限定」になっていると、子供が運転した時の事故が補償されません。
ですから運転者条件を「家族限定」に変更する必要があります。
運転者条件は次のように分類されており、それぞれ割引率が異なっています。
- 本人限定 … 割引率8%
- 配偶者限定 … 割引率6%
- 家族限定 … 割引率3%
- 限定無し … 割引なし
別居の子供が家族限定に入る条件
家族限定の「家族」とは、別居の未婚の子供も含まれます。
別居していても未婚であれば、帰省時に親の車を運転して事故を起こした場合にも補償されます。
また離婚している場合でも結婚歴があるので、別居の未婚の子供には含まれません。
契約内容を変更するには
自動車保険の契約内容を変更する場合には、保険会社または代理店に電話するか、もしくはインターネットでの手続きで変更できる事もあります。
年齢条件や運転者条件を変更するに伴い、その他の内容についてもこの機会に見直しておくと良いと思います。
子供が運転するようになった時におすすめの補償
運転免許を取ったばかりで運転歴の浅いドライバーにおすすめの補償は次の2つです。
- 車両保険 … 車をぶつけて傷付けた時などの修理代の補償
- 搭乗者傷害保険 … 事故で搭乗者に怪我をさせた際の治療費などの補償
ただし当然のことながら、補償を上乗せすれば保険料は上がります。
ですからなるべく保険料を安くしたいとお考えの方は、自動車保険の一括見積サイトなどを利用して、自分にとってベストの保険を探してみてはいかがでしょうか。
免許取り立ての子供の自動者保険料が高い理由
親の自動車保険を免許取りたての子供でも補償を受けられるように変更した場合、保険料が驚くほど値上がりしてしまいます。
なぜそんなにも保険料は上がってしまうのか解説していきますね。
理由1 等級が低いと保険料は高い
自動車保険の保険料は、等級によって決まります。
免許の取得時など、自動車保険に新たに加入する際には6級からスタートする事になります。
等級は1~20等級までの設定で、低い等級ほど保険料は高くなります。
初心者のドライバーは等級が低いので、自動車保険料が高くなるのです。
事故を起こさないで1年間が過ぎれば1等級上がりますが、逆に車両保険も含め、自動車保険の補償を受けるような事故があると等級はダウンし、保険料は更に高くなります。
また等級だけでなく、年齢も若ければ若いほど運転技術が未熟であると判断され、保険料は高くなります。
理由2 年齢条件の限定がないと保険料は高い
先程もご紹介しましたが、年齢条件は次のように分類されており、年齢が高くなるほど保険料は安くなり、全ての年齢が補償される「全年齢補償」が最も保険料が高くなります。
- 全年齢補償
- 21歳以上補償
- 26歳以上補償
- 30歳以上補償
- 35歳以上補償
また、免許を取ったばかりの20歳前後のドライバーが事故を起こす確率が高く、そのリスクからも保険料は高く設定されています。
-
【平成27年度 年齢別死亡事故発生率】
- 15~19歳 … 14.7%
- 20~24歳 … 6.2%
- 25~29歳 … 4.6%
- 30~39歳 … 6.5%
- 40~49歳 … 6.7%
- 50~59歳 … 7.8%
- 60~69歳 … 7.6%
- 70~79歳 … 11.8%
保険料を安くする方法
ここまでご説明しましたように、年齢が若い子供が運転した際の事故も補償できるように保険の契約を見直すと、保険料は今までよりも確実に高くなります。
節約できる方法が知りたいです。
少しでも保険料を節約する方法をご紹介したいと思います。
その1 免責額を高めに設定する
免責額というのは、事故が起きて補償を受ける際に、自分が負担する金額の事です。
この免責額を高めに設定する事で、万一事故になった時に支払う金額は高くなりますが、支払う保険料は安く抑えられます。
どちらにしても保険を使うと、次年度に等級が下がり保険料が上がる事になります。
車をぶつけた際などに修理代が免責額以下であれば、自己負担で修理した方が後々お得になるケースも多いのです。
その2 等級を親から子に引き継ぐ
子供が免許を取って、新しい車を買った時には、親の車の自動車保険の等級を引き継ぐことで保険料を安くする事ができます。
その代わり親の等級が下がる事になりますが、年齢が高い親の方が低い等級でも保険料は安く済むのです。
子供が親の20等級を引き継いだ場合 | 子供が6等級で新規に保険に加入した場合 | |
---|---|---|
親の保険料 | 8,690円/月 | 3,970円/月 |
子供の保険料 | 8,700円/月 | 19,040円/月 |
親と子供の保険料の合計 | 17,390円/月 | 23,010円/月 |
このように、子供が親の等級を引き継ぐことで、月に5,620円も保険料を節約する事が出来ます。
その3 一括見積サイトで安い保険を探す
子供が運転免許を取得するのを機に、今よりも保険料が安い他の保険会社に乗り換える事を検討するという選択肢もあります。
一括見積サイトを利用すると、自分の求める条件で保険料がいくらになるかというのを、複数の保険会社から見積もりを取りことができます。
その中で、今よりも保険料が安い保険会社が見つかる事もあると思います。
子供特約は廃止
以前は自動車保険では年齢条件を変更するよりも、子供特約を付ける方が保険料は安く済んでいました。
子供特約というのは、契約時に設定する年齢条件とは別に、追加で加入する子供の年齢を設定できるものです。
しかし、現在はほとんどの会社で子供特約は廃止されています
ですから多くの人は、家族の中で一番年齢の低い人に合わせた年齢条件で契約をする事になります。
1日契約の自動車保険
子供が別居していて普段はほとんど運転しないという場合には、運転する時だけ1日自動車保険に加入するという方法もあります。
条件は次の通りです。
- 保険加入は1日単位で最大連続7日間
- 被保険者は車を借りる人
- 対象車両は自家用車のみ
保険会社や、プランによって保険料は異なりますが、一般的に1日500円~1,000円程度です。
子供はあまり運転しないという場合には、年齢条件や運転者条件を変更するよりも、運転する時にこちらの1日自動車保険に加入した方がお得になるケースもあります。
まとめ
- 子供が運転するようになったら契約を見直さないといざという時に補償されない
- 子供も補償を受けられるように契約内容を変更するには手続きが必要
- 運転免許を取得したばかりの人は保険料が非常に高い
- 「免責額を高く設定」「親の等級の引継ぎ」「保険の乗り換え」で保険料の節約可
- 一括見積サイトを利用で、今より安い保険料の保険会社が見つかる可能性あり
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