交通事故後に使う自動車保険以外の保険と言えば健康保険に他なりません。また、交通事故の被害者になった場合、事故後の治療費は健康保険を使った方が得をする可能性がある、という重要な要素について知っておく必要もあります。そして健康保険以外だと労災保険も事故後に必要な保険なので、こちらについても知識を蓄えておく必要があるでしょう。
健康保険と自由診療の違い
そもそも事故後に保険を使う機会は治療費がメインですが、まず患者は自分で負担する分を払い、残りを医療保険で払います。健康保険は診察報酬点数に基づいた点数程度によって料金が決められ、もし健康保険を使わなかった場合は自由診療となります。そして自由診療では点数を自由に決められるので、健康保険と異なる料金になる可能性があるのです。
健康保険では1点につき10円という単価が決められており、本当に極端な例え話ですが腕に注射をしたとして、その場合はもちろん10円になります。でも自由診療だと自由に決められるので、注射1点につき5円や15円みたいに単価が変わる訳ですから、健康保険を使うか使わないかで保険料は変わってくるのです。
自賠責保険よりも健康保険の方がカバー出来る範囲が広く、事故後の自動車保険以外の保険として健康保険を使う意味はほぼこれに込められていると言っても過言ではありません。もし自賠責保険だけじゃ賠償しきれない状態になったら、健康保険を使った方が得をするケースは非常に多いものです。
労災保険について
まず自賠責保険と労災保険は両方使う事が出来ず、労災に当てはまる状況で事故に遭遇したら事故後は労災保険が適用されます。ただし労災保険が適用されるからと言って必ず労災保険を使わないとダメという訳ではなく、労災保険と自賠責保険のどちらかを使う事が可能です。
では事故後にどの保険を使えば良いのかという話になりますが、この問題について健康保険も交えてお話しましょう。まず自賠責保険は自分に過失があった場合は損害賠償が最大で5割ほど減額される恐れがあります。しかし労災保険も健康保険も過失の割合で損害賠償が減額される事は無いので、自分に大きな過失があるなら労災保険あるいは健康保険を使う事をオススメします。
あくまでも自賠責保険は自分が被害者の時だけ効果的な保険とも言えるので、事故後は健康保険を使う、労災が適用されるなら労災保険の使用も考えるのが妥当。
- どうしても事故後にどの保険を使うかで悩んだら、交通事故に詳しい弁護士に相談してみる
という手段を用いるのも良いでしょう。
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