プロテクト特約が無くなった理由について

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等級プロテクト特約または等級据置特約と呼ばれる特約は、保険を利用して等級が下がる事故においても等級を据え置く事ができるのですが、現在ではいずれの保険会社でもこの特約は提供されていません。

特約が無くなった理由とは

この等級プロテクト特約は私たち保険契約者側からすれば非常に有利な特約となるのですが、どのような理由で現在では無くなってしまったのでしょうか。実は2012年にこうした自動車保険の等級制度について改革が行われ、等級を据え置くことができる特約についてはいずれも消滅することになりました。

これまで特約を提供していた保険会社としては、東京海上日動・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保・損保ジャパン・日本興亜損害保険(いずれも以前の名称)などが挙げられるのですが、いずれも現状においては提供が中止されています。

保険会社としては契約者数を増やすためこれまで様々な特約を提供してきましたが、そうした中には利益に結びつくことができず収支が改善しないことから廃止される特約も多く存在します。

等級プロテクト特約は1年間の契約期間中に事故をおこした1回目に限り保険も用いても翌年の等級がダウンしない一方で、保険契約者が他社に移動した場合に限りその分の等級がダウンする事から、自社に繋ぎとめるためには一定の役割を果たして来ました。

しかし過剰なサービスは保険会社の利益を圧縮させる事にも繋がりかねず、現状ではこうした理由によりいずれの保険会社でも特約が無くなったのです。

また現在においては2013年に導入された事故有等級により、これまでよりもシビアに等級ごとの割引率が見直されるようになりました。この事故有等級とは、例えば6等級の方が1年間無事故で7等級に上がるのと、事故に伴い保険を利用して7等級に下がった方を比較すると、同じ7等級でも双方の保険料が同じであれば不公平感が生じます。

そこで事故に伴い等級がダウンした場合には事故有等級が適用される事になり、通常の割引率よりも低く設定されて、同じ等級でも支払う保険料は多くなるよう調整されているのです。

  • そのため前年度に事故があり保険を利用した方の場合は、次年度の保険料が事故有等級により跳ね上がっている可能性があります。これまでと同じ保険会社を利用するのであれば大きく負担が増すことにもなりかねず、他社への乗り換えを検討してネットの一括見積もりサービスを利用するなど様々料金を比較してみましょう。

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